January 14, 2005

投稿記事 第二弾!!(1月13日報)

世田谷区立幼稚園の適正規模及び
 適正配置等についての

 審議会を求める陳情趣旨説明

 HP記事1月7日報の第二弾、世田谷区立幼稚園の適正規模及び適正配置等についての審議会を求める陳情を世田谷区教育委員会へだされた、Sさんから、陳情書趣旨説明掲載希望の投稿がありましたので、掲載いたします。
当HPの項目“適正配置”もあわせて参照ください。

<Sさんの陳情書趣旨説明>
 羽根木幼稚園保護者 Sと申します。
本日、貴重な時間を割いていただいた委員会の皆様方に感謝申し上げ、早速、陳情書の説明に入らせていただきます。

 私が、審議会の設置をお願いしましたのは、現在の方針が発表されるまでの間に、区立幼稚園の適正な規模、適正な配置、そしてあり方に関する精緻な検証がまだなされていないと判断したからです。様々な方面から得た情報に私の実体験を交えながら、順にお話させていただきたいと思います。

 まず適正規模について。
私は、娘の事情から、昨年5月下旬より約1ヵ月半の間、幼稚園内で過ごしましたが、1クラス25人前後というのは多すぎず少なすぎず、大変良いクラス規模であるということを感じ、さらにそれが、国レベルでも議論の対象になっていることに驚きを覚えました。

 具体的に申し上げますと、現在文科省と厚労省とで設置している「総合施設に関する合同の検討会議」において「幼稚園における保育者一人あたりの子どもの人数35人というのは、少し大きすぎる」とあり、更に児童部会委員の主な意見として「保育所の基準は30人であるがこれに合わせれば十分ということでもない」ともありました。

 また、世田谷区周辺の区のクラス定員の状況をお伝えしますと、中野区・杉並区32名、新宿区30名、そして練馬区においては、定員28名としながらも希望者が多い場合は、定員を超えて受け入れるという弾力的なものとなっています。
 近年、核家族化、少子化が進むなか、家庭や地域の教育力の低下が叫ばれ、かつてに比べ精神的に未発達の状態で入園してくる子どもが多いという保育者のお話もあります。現在の世田谷区の1クラス34人という定員自体が時代に即したものなのかどうか、きちんと議論する場が求められているのです。

 さらに、この充足率に関連して申し上げるならば、現在、羽根木幼稚園は在園児数94名、1クラス34人という数値で計算しても充足率は69%であり、来年度は7割を超える見通しで、平成13~15年度にかけて6割前後であった充足率は回復傾向にあります。
教育委員会が、用途転換の理由として挙げていた「定員充足率の改善が見込めない」という根拠自体が揺らいでいる現状をお伝えするとともに、そもそも34人という数値を元にした充足率を、区立幼稚園のあり方の判断基準とすることが適当なものであるのか、検証する必要性を再認識しております。

 次に適正配置についてですが、私がここで述べさせて頂きたいのは、区立としての地域バランス、そして、私立と区立を合わせた世田谷区全体の適正配置の2通りについてです。
 まず、区立としての地域バランスについてご説明いたします。
現在、区立幼稚園は世田谷地域4園、玉川地域2園、砧地域2園、烏山地域2園、そして北沢地域に1園配置されています。これが、羽根木、旭の2園が廃止されますと、世田谷地域3園、玉川、砧、烏山地域がそれぞれ2園、そして北沢地域が0園となります。
各地域に区が運営する幼児教育施設が最低1つは必要なのではないでしょうか?
この3,2,2,2,0という配置は著しくバランスを欠いていないでしょうか?

 先日の区議会決算特別委員会で、ある議員の方が羽根木幼稚園を例に、区立幼稚園問題の地域バランスについて質問され、それに対し区側は「もともと区立幼稚園は地域バランスを考慮して配置していない」と答えておられました。
 しかし、平成12年、当時の教育長が「一地域一園、区立幼稚園を幼児教育センターとして残す」という構想を示しており、今回の「地域バランスは考慮していない」という答弁と相反するものとなっています。また、熊本区長が障がいのあるお子さんのことを考え、
「全園廃止はしない」と公約を撤回された今、区立としての地域バランスについての議論は避けて通れないものとなっています。

 次に、私立と区立を合わせた世田谷区全体の適正配置について。
私は昨年3月、適正配置について調査し、「私立園と区立園の位置関係、私立園の宗教の有無、世田谷区の幼児人口が今後6、7年は増加するとの推計などを考慮し、当分の間、区立幼稚園11園全園の存続が望ましい」とのレポートをまとめ、委員の皆様にもお伝えさせて頂きました。その結論が正しいか否かも含め、適正配置の観点についての、精緻な検証の場を望みます。

 次にあり方についてです。
今年6月の教育委員会定例会で、進士先生が「学校という施設の中だけの教育がすべてではない。地域の歴史や環境、住民を含めた地域の教育力が重要である」旨のお話をされておりました。私たち幼児をもつ保護者が日々の子育てを考える時、幼稚園・学校といった教育施設だけでなく、公園や商店街、地域の交通量などの周囲の環境も、非常に大きなファクターとなります。羽根木幼稚園で申しますと、緑豊かな羽根木公園に隣接し、近隣に図書館や小学校、保健福祉センターがあり、昔ながらの商店街が賑わいを見せています。
机上で、十何年も前から変わっていない充足率という数値のみで、「民営化、幼保一体化」の対象園に選ぶことなく、羽根木幼稚園を取り巻く子育て環境の実態を調査し、その意義を評価し、今後の世田谷区の子どもの育て方、親が親として育っていくあり方の検証に役立てていただきたい、同時に各区立幼稚園を取り巻く環境、地域の特性をしっかり調査し、「最善のあり方」を追求して頂きたいと思います。

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January 07, 2005

投稿記事

世田谷区立幼稚園の適正規模及び
 適正配置等についての
 審議会を求める陳情

 掲示板の書き込みのともくんパパにお答えしたいと、個人で世田谷区立幼稚園の適正規模及び適正配置等についての審議会を求める陳情を世田谷区教育委員会へだされた、Sさんから、陳情書掲載希望の投稿がありましたので、掲載いたします。
当HPの項目“適正配置”もあわせて参照ください。Sさん投稿、ありがとうございました。

<Sさんの陳情書>

世田谷区教育委員長 野原 明様

件   名

「世田谷区立幼稚園の適正規模及び適正配置等に
ついての基本的な考え方並びに今後のあり方に関する
具体的方策について」諮問する審議会を教育委員会が
設置することを求める陳情

要   旨  

(1)「世田谷区立幼稚園の適正規模及び適正配置等についての基本的な考え方並びに今後のあり方に関する具体的方策について」諮問する審議会を教育委員会が早急に設置することを求めます。

(2)上記要旨(1)に伴い、区立羽根木幼稚園及び旭幼稚園を「平成19年度より民間活力を活用した、幼稚園と保育園の機能を一体化した新しい総合施設」に転換する方針を一旦凍結し、平成18年度 園児募集中止の予告を撤回するよう求めます。

理   由  

 平成16年7月1日、子ども家庭支援課 及び 教育委員会学務課が「区立幼稚園の見直しに係る当面の対応と今後の方向性について」を発表しました。その文中、羽根木幼稚園と旭幼稚園を「平成19年度より民間活力を活用した、幼稚園と保育園の機能を一体化した新しい総合施設に転換する」理由として「定員充足率が3年続けて6割前後と低く、今後の幼児人口の推計からも定員充足率の改善が見込めない」ことを挙げていますが、この充足率は現在の1学級34人という数値で計算されているものです。教育委員会は、国の動向を見ながら今後の区立幼稚園のあり方を検討していると思いますが、中央教育審議会初等中等教育分科会幼児教育部会では、職員配置基準自体の見直しが必要との議論がされております。
 またOECD(経済協力開発機構)のデータによると、日本の幼稚園の職員配置基準35:1は、先進諸国の中で最低の数値となっています。世田谷区教育委員会として、4,5歳の幼児を教育するのに最適なクラス規模(もしくは職員配置基準)はいかばかりのものと考えるのか、見解を示すべき時が来ていると考えます。

 また、羽根木幼稚園を区が運営していかないということは、北沢地域に区が運営する幼児教育施設が一つも無くなるということです。適正配置の観点からも再度検証すべきと考えます。
世田谷区教育委員会は平成8年世田谷区立小・中学校適正配置等審議会を設置し、
「世田谷区立小・中学校の適正規模及び適正配置等についての基本的な考え方並びに具体的な方策について」諮問し、同審議会は約2年間の審議を経て平成10年7月16日答申を出しています。
 幼児期は「人格形成の基礎工事期」であり、その遣り直しは容易なことではないと言われています。幼児教育にも区が責任を持ち積極的に関わるべきと考え、小・中学校適正配置等審議会を設置したのと同様に、「世田谷区立幼稚園の適正規模及び適正配置等についての基本的な考え方並びに今後のあり方に関する具体的方策について」諮問する審議会の設置を強く求めます。

 そして、上記審議会の設置に伴い、「区立羽根木幼稚園及び旭幼稚園を、平成19年度より民間活力を活用した、幼稚園と保育園の機能を一体化した新しい総合施設に転換する。」との方針を一旦凍結するよう求めます。

 また、平成16年7月24日、教育委員会が開催した羽根木幼稚園保護者対象の説明会において、保護者から「例年、羽根木幼稚園には障がい児を含む50名前後の幼児が入園を希望している。平成18年度園児募集中止した場合、地域の子ども達、母親達は非常に困った状況に陥る。羽根木幼稚園周辺の私立幼稚園2、3園が、きちんとそれらの子ども達を受け入れられるかなどの調査は行ったのか?」との質問が出ました。それに対し、「周辺私立幼稚園に対する調査は行っていない。」とのお答えでした。
 世田谷区はこの4月、子ども部を設置し、私立幼稚園や保育園と連携、連絡を図り、「世田谷区内の全ての幼児が平等に質の高い教育を受けられること」を目指していると聞きました。しかしまだ、私立幼稚園との連絡は密に取れていないようです。本来されてしかるべき調査を行わずに出した平成18年度園児募集中止の予告は当然撤回されるべきであり、上記審議会において、地域住民の目線に立った調査を実施した上で方針が決定されることを求めます。

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August 18, 2004

区立幼稚園廃園方針の即時撤回を求める陳情(平成16年7月27日提出)

現在、署名運動中です。ご協力お願いいたします!
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世田谷区議会議長 宍戸教男様

件     名 区立幼稚園廃園方針の即時撤回を求める陳情
       
趣     旨
(1)区が今年7月に打ち出した区立幼稚園の廃園方針を白紙撤回するよう求めます。
(2)羽根木、旭両幼稚園の平成18年度入園募集中止予告の区報掲載を即時撤回し、その事実を区民に速やかに周知するよう求めます。

理     由
熊本哲之世田谷区長は平成16年7月、事務当局がまとめた文書「区立幼稚園の見直しに係る当面の対応と今後の方向性について」を通じ、①区立の羽根木、旭両幼稚園の平成18年度入園募集を中止する②両園を廃止した上で、翌19年4月以降に民間施設の「新しい総合施設」を発足させる━との新方針を打ち出しました。さらに、こうした目的から学校設置条例「改正案」を平成18年度中に議会提出し、残る砧、給田、桜丘、多聞、塚戸、松丘、三島、中町、八幡山の9園についても、廃園を視野に検討する考えを示唆しました。私たちは、こうした区の方針に断固反対します。
羽根木、旭を始めとする区立幼稚園全11園がそれぞれ伸びやかな自由保育を実践し、高い評価を得て来たことは、多くの区民が承知している事実です。また経済的に余裕のない世帯、障害のあるお子さんをお持ちの世帯にとって、欠かすことのできない受け皿でもあります。さらに各園は今や都会で失われつつある貴重な地域交流の場として、子どもや大人達の生活の中にしっかり根を下ろしています。
これに対し、区が導入を図ろうとしている「新しい総合施設」については、教育ビジョンも具体像も明らかになっていません。しかも区は、この不透明な施設の設置、運営を、民間に託そうとしています。一般会計予算全体では前年度比10.5%増としながら、教育予算については逆に4.7%削減した今年度の予算編成を見ても分かる通り、区は幼児教育における行政の役割を軽視していると考えざるを得ません。
こうした理念なき区立幼稚園の廃止・民営化路線が、区立保育園の民営化計画とともに、区による幼児教育からの事実上の撤退を意味しているのは明らかです。区が掲げる「就学前の全ての幼児に対する教育の質の向上を図る」とのスローガンとは、全く相容れません。
しかも熊本区長は、公的幼児教育の充実を求める区民との直接対話に応じようとせず、なおかつ区議会の同意も得ないまま、区民の財産である羽根木、旭両幼稚園の平成18年度入園募集中止予告の区報掲載を決定しました。これは、民意に著しく背いた不当行為です。
公的幼児教育の灯を未来につなぎ、子ども達の未来を守る観点から、上記「趣旨」の2件を陳情します。

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August 04, 2004

区立幼稚園の廃園方針の即時撤回を求める陳情(july'04提出)

件     名 区立幼稚園廃園方針の即時撤回を求める陳情
      
趣     旨(1) 区が今年7月に打ち出した区立幼稚園の廃園方針を白紙撤回するよう求めます。
(2)羽根木、旭両幼稚園の平成18年度入園募集中止予告の区報掲載を即時撤回し、その事実を区民に速やかに周知するよう求めます。

理     由
熊本哲之世田谷区長は平成16年7月、事務当局がまとめた文書「区立幼稚園の見直しに係る当面の対応と今後の方向性について」を通じ、①区立の羽根木、旭両幼稚園の平成18年度入園募集を中止する②両園を廃止した上で、翌19年4月以降に民間施設の「新しい総合施設」を発足させる━との新方針を打ち出しました。さらに、こうした目的から学校設置条例「改正案」を平成18年度中に議会提出し、残る砧、給田、桜丘、多聞、塚戸、松丘、三島、中町、八幡山の9園についても、廃園を視野に検討する考えを示唆しました。私たちは、こうした区の方針に断固反対します。
羽根木、旭を始めとする区立幼稚園全11園がそれぞれ伸びやかな自由保育を実践し、高い評価を得て来たことは、多くの区民が承知している事実です。また経済的に余裕のない世帯、障害のあるお子さんをお持ちの世帯にとって、欠かすことのできない受け皿でもあります。さらに各園は今や都会で失われつつある貴重な地域交流の場として、子どもや大人達の生活の中にしっかり根を下ろしています。
これに対し、区が導入を図ろうとしている「新しい総合施設」については、教育ビジョンも具体像も明らかになっていません。しかも区は、この不透明な施設の設置、運営を、民間に託そうとしています。一般会計予算全体では前年度比10.5%増としながら、教育予算については逆に4.7%削減した今年度の予算編成を見ても分かる通り、区は幼児教育における行政の役割を軽視していると考えざるを得ません。
こうした理念なき区立幼稚園の廃止・民営化路線が、区立保育園の民営化計画とともに、区による幼児教育からの事実上の撤退を意味しているのは明らかです。区が掲げる「就学前の全ての幼児に対する教育の質の向上を図る」とのスローガンとは、全く相容れません。
しかも熊本区長は、公的幼児教育の充実を求める区民との直接対話に応じようとせず、なおかつ区議会の同意も得ないまま、区民の財産である羽根木、旭両幼稚園の平成18年度入園募集中止予告の区報掲載を決定しました。これは、民意に著しく背いた不当行為です。
公的幼児教育の灯を未来につなぎ、子ども達の未来を守る観点から、上記「趣旨」の2件を陳情します。

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August 03, 2004

主旨説明 文教委員会 03.11.11

主旨説明原稿(文教委員会版)
                                       
平成15年11月11日

「区立幼稚園の存続を願う父母の会」の代表世話人でございます。
こうして貴重な時間を割いていただいた委員会の皆様方に、まずは感謝を申し上げたいと思います。
 早速、陳情書の説明をさせていただきます。冒頭の「要旨」の項をご覧になってください。
後に続く「理由」の項を交えて説明致します。

(1)世田谷区民にとってかけがえのない区立幼稚園の存続を求めます。

理由として第一に、保育料の安さを挙げました。経済的に余裕がない家庭も、兄弟姉妹が多く保育費が家計を圧迫している家庭も、安心してわが子を幼稚園に通わせることができるのは、このためです。
実際、世田谷区立幼稚園の保護者のうち、園児を含め3人以上の子供を持つ方は24㌫に達しています。世田谷区内在住の女性一人あたりの生涯出生児数が0.77人という区の調査結果に照らせば、まさに驚くべき数字です。区立幼稚園が子どもを産み育てやすい環境を作り出している事実を雄弁に物語っている、と言えるのではないでしょうか。
区立園の運営費が税で賄われていることは承知しています。しかし少子化が叫ばれる中、子どもたちは地域の宝、世田谷の宝、日本の宝です。そうした子どもたちが健やかに、伸びやかに育つように区民が費用を広く、薄く負担している区立園のシステムは、まさに時代に見合った制度だと、考えています。
 第二に障害児受け入れ態勢の充実を挙げました。陳情書作成に当たっては 、障害を持つお子さんの保護者から「健常なお子さんたちと共に遊び、成 長できた区立園は、幼児教育現場の理想形だと思いました」などの声が、本当にたくさん寄せられました。区立園が、こうした「ノーマライゼーション」の貴重な実践の場になっているのも、区が責任を持って運営しているからではないでしょうか。
第三に「自由保育」を挙げました。「自由保育」の特徴は、子供たち自身が遊びを考え、発展させる中で、他人への思いやり、社会生活ルールなどを自然に身に付けさせるところにあります。こうした教育は区立園教職員の方々が豊富な経験と知識を有するからこそ可能であり、この伝統は今後も絶やしてはいけないと思います。

(2)当面の課題となる平成17年度の入園募集については、遅くとも今年10月末までに区立幼稚園全園での実施を確約するよう強く求めます。

昨日の教育委員会で、学務課の説明は「現時点では確約できない。幼稚園の今後のあり方について検討中であり、方向性が出てから募集実施の有無を判断する」という、夏、私たちの会と懇談した時と変わりのないものでした。確約がないため区立園が再来年にも廃園になるとの風聞は消えず、保護者の中には「廃園の恐れがある以上、子どもは私立園に行かせるしかない」として、希望していた区立園入園を不本意ながら諦めた人もいます。こうした保護者の不安、動揺を解消せず、結果として区立幼稚園の充足率に影響させるようなことがあれば、区立園の門戸を狭めた区政の責任は大きいと言わざるを得ません。
  保護者の不安を取り除くためには、少なくとも、向こう2年間の入園募集実施を保証することが不可欠だと思います。そして、その期間を「徹底審議期間」と位置づけ、今後の区立幼稚園のあり方について区民とともにしっかりと議論することが、今の区には求められているはずです。方向性が決まってから募集実施の有無を判断するのではなく、方向性が決まるまでは、区民にとってかけがえのない財産である区立園の存続を確約するよう、皆様方からも区に対し働き掛けていただきたいと思います。

(3)区立幼稚園の今後を検討する協議機関の設置を求めます。委員に区立幼稚園関係者、私立幼稚園関係者、保護者、有識者らを起用し、区長に答申することとします。

 熊本区長は「区民との対話」を掲げ、先の区長選で当選されながら、こと区立幼稚園問題については私たち区民との直接対話に応じておらず、なぜ廃園検討を強調するのか、その真意は不透明です。今こそ、お互いに徹底して話し合う場を設けることが何よりも重要ではないでしょうか。さらに、区内のさまざまな方々の意向を反映させることも必要です。そうした観点から(3)の一文を提案させていただきました。

 陳情書ではさらに区立園と私立園の共存を打ち出しました。私立園の保護者の中にも、今回の陳情書提出に賛同していただいた方々は多数いらっしゃるという事実を、この場でお伝えさせていただきます。
 また陳情書では、私たちが単に「廃園反対」を訴えているのではないことを明らかにした上で、区立幼稚園を存続させて「幼・小・中」の一貫教育を柱とした「世田谷ブランド教育」を目指したらどうか、と提案しました。私たちの提案は決して突拍子もないものではありません。実際、文部科学省が2001年3月に策定した「幼児教育振興プログラム」は、幼稚園による子育て支援充実に加え、幼稚園と小学校の連携の必要性についても強調しています。こうした活性策に目を向けずに廃園計画を推し進めようとすれば、国の政策にも逆行することになるのではないでしょうか。幼児教育のモデルにふさわしい区立園をさらに大きく発展させ、世田谷区ならではの教育の実現を区挙げて目指していただきたいと思います。

児童精神科医、佐々木正美さんは著書「子どもへの眼差し」の中で、幼児教育を建設工事に例えた上で「人格を作るための乳幼児期の基礎工事をしくじって、大人になってから問題が生じてくるということは当然あるでしょう」と指摘しています。では、乳幼児期の基礎工事に欠かせないものとは何でしょうか。佐々木さんは、この点について「母親ひとりでなく、地域で子供を育てる環境、そして子ども同士が触れ合う中で伸び伸びと育つ環境が大切です」と強調しています。
 私たちは、こうした理念に深い感銘を受けるとともに、子育て支援の場、地域コミュニテイーの場としての区立幼稚園の役割の大きさを多くの方々に知っていただきたい、との思いを新たにしているところです。
幼稚園は義務教育でないとは言え、学校教育法に基づく教育施設であり、言うまでもなく人間の成長過程における大事なスタート地点です。熊本区長ご自身も、9月定例議会で「世田谷版の学校改革―私立に負けない区立の学校づくりを!」と答弁された以上、区民の願いに応える形で区立園の充実、発展に尽力すべきではないでしょうか。行財政改革や民業圧迫を理由に区立園廃園計画を推し進める行政からは、乳幼児,子どもたちへの温かい眼差しは感じることができません。
区長、関係者のみなさんが区立園の存在意義を真剣に検証し、区民との対話を通じ将来を展望することで、世田谷の「明日の扉」が開かれんことを切に願っています。ご清聴有り難うございました。
                                                                                            以上

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世田谷区立幼稚園の存続を求める陳情(03・10・06)

件     名 世田谷区立幼稚園の存続を求める陳情

要     旨

(1)世田谷区民にとってかけがえのない区立幼稚園の存続を求めます。

(2)当面の課題となる平成17年度の入園募集については、遅くとも今年10月末まで
 に区立幼稚園全園(11園)での実施を確約するよう強く求めます。

(3)区立幼稚園の今後を検討する協議機関の設置を求めます。
   委員に区立幼稚園関係者、私立幼稚園関係者、保護者、有識者らを起用し、区長に
 答申することとします。

理     由 

 熊本哲之世田谷区長は9月定例区議会で、世田谷区立幼稚園の今後について「廃止も含め、総合的な視点で判断する」と述べ、廃園を本格的に検討する考えを示しました。区議会の一部会派からは「幼稚園は民間に委ねるべきだ」との声も上がっています。民業圧迫などを理由に区立幼稚園を廃園に追い込む-こうした区政は、本当に80万区民の共通の願いなのでしょうか。私たちは「違う」と考えています。

◇区立幼稚園の「良さ」とは

 区立幼稚園は昭和40年代、私立幼稚園の補完機能として設置されました。しかし、昭和41年に塚戸幼稚園が初の世田谷区立幼稚園として産声を上げて以来、区立園が30年にわたり私立幼稚園と異なる「良さ」を存分に発揮してきたのは、紛れもない事実です。
 区立幼稚園の最大の特徴は、全ての区民に門戸を開いている点にあります。
 まず保育料が安い。経済的に余裕のない家庭でも、安心してわが子を通わせることができます。兄弟姉妹が多いために教育費が家計を圧迫している家庭にとっても、欠かせない存在です。日本経済の低迷が続き、多くの区民世帯が収入減や雇用不安に喘いでいる中、
保育料が安い区立園の必要性は、これまでにも増して高まっています。また、転勤を繰り返している多くのサラリーマン世帯にとっても、区立園の経済的メリットは非常に大きいものがあります。私立園であれば、入園金や園服などにかかる費用が大きな負担となってのしかかってきますが、区立園の場合、そうした心配は無用です。
 そして選抜試験がありません。能力、適性から国籍まで一切が問われない区立園は、まさに全ての子どもに門戸を開いていると言えます。障害のため、私立幼稚園が受け入れ困難な子どもも、専任の教育嘱託員や介助員に付き添ってもらえる区立幼稚園では、伸び伸びとした幼稚園生活を送れます。こうした環境の中で、園児たちは、障害のあるなしに関わらず、ともに助け合い、思いやる心を、遊びを通じて日々学んでいます。まさに、日常生活の中で、障害者と健常者が当たり前のようにともに手を携え、生きていく「ノーマライゼーション」の貴重な実践の場になっているのです。こうしたきめ細やかな受け入れ体制を実現できたのは、区立幼稚園が、世田谷区という行政機関によって運営されているからに他なりません。
 子どもたちの主体的な遊びを大切にする「自由保育」も、区立園ならではの優れた特徴です。現実に多くの保護者が「区立園を選んだのは、単に保育料が安いからではない。区立園の自由保育こそ、わが子に一番ふさわしいと思ったから」と話しています。この豊かな自由保育を支えてきたのが「子どもたち一人一人に合わせた保育」という難度の高い課題に応え続けてきた区立園教職員の、豊富な経験と努力であることは、言うまでもありません。そしてこの高水準の保育を下支えしているのが、行政ならではの徹底した教職員研修だと、私たちは考えています。
 そして、区立幼稚園に子どもを通わせている保護者のほとんどは、園の近くに住む地元住民です。地域のつながりが希薄化した今、区立園は、そうした地元住民である親同士が知り合い、語り合い、そして互いに支え合う機会を提供するかけがえのない「地域コミュニティ」の役割を果たしています。行政サイドや企業社会からは見えづらいかもしれませんが、区立園を中心とした地域交流は、確実にその芽を伸ばしているのです。そして、そうした出会い、語らい、交流が、私たちの日々の暮らしに活力を与え、知恵を授けてくれているという事実にも、目を向けていただきたいと思います。
さらに、宗教色を持たない点も、区立園の特徴に挙げられます。私立園の場合は宗教を持った園が多いだけに、私立園だけを対象とした場合、宗教色のない幼稚園を希望する世帯にとっては選択肢が少なくなるのは事実です。自らの宗派に合った幼稚園が見つからなかった方にとっても、同じ事が言えます。そうした方々にとって、区立幼稚園の存在は不可欠であるはずです。このように、私たち世田谷区民にとってかけがえのない区立幼稚園を、ぜひ未来に引き継いでいきたい。これが、私たちの切なる願いです。

◇私立園との共存を

 私たちの中には区立幼稚園に子どもを通わせている保護者もいれば、私立幼稚園に通園している子どもの保護者もいます。その両者が「私立園と区立園は共存できる。むしろ積極的に共存を目指し、多様なニーズに応えられる世田谷区にふさわしい環境をつくってほしい」と口をそろえています。
私立幼稚園との共存が可能だということは、数字の上から表れています。世田谷区教育委員会の資料によると、世田谷区内にある私立幼稚園58園の入園率は87%(平成15年度)でした。これは6年前の入園率75%(平成9年度)から、実に12%伸びた計算になります。確かにこの伸び率の背景には、この間に区内の3つの私立園が閉鎖され、計算式の分母が小さくなった面があることも否定できません。しかし、平成9年度には8913人だった私立幼稚園の園児数が、今年度には9535人と着実に伸びているのも事実です。私立園が私立園としての魅力を大いに発揮し、多くの保護者のニーズに応えているのは間違いないでしょう。
 現に複数の区議会有力会派は「私立幼稚園から区立幼稚園廃園を求める要望は一件も来ていない」と話しておられます。私立幼稚園関係の方々が、必ずしも区立幼稚園の廃園を絶対視していないことを裏付ける話ではないでしょうか。つまり、私立園への潜在的ニーズは極めて高いのです。この不況下に私立園の入園率が9割近いというデータは、たとえ区立園と競合しようとも、十分に経営が成り立ち、さらに発展する力を持っている事実を裏付けている、と私たちは考えます。そうした情勢を勘案し、私たちは「私立と区立の住み分けは十分に可能」と考えているのです。私立園と区立園が互いに創意工夫を凝らすことによって、区民のニーズ、時代のニーズに合った保育の多様化がさらに進むと確信しています。

◇目指せ!世田谷ブランド教育

 私たちは区立幼稚園11園全園の存続を願う立場ですが、単に「廃園反対」を叫ぶだけでなく、区立小学校、中学校と連携した、世田谷区ならではの魅力溢れる一貫教育の一角に、区立幼稚園を位置付けることも視野に入れています。
 わが国では、経済不況、雇用不安などを背景に少子高齢化が重要課題に浮上していますが、幸いにも世田谷区では、幼児人口(3~5歳)は着実に増えています。これは驚くべき事実と言っていいでしょう。そうであれば、この流れをプラスの力にするためにも、世田谷区は積極的に保育・教育サービスに取り組むべきではないでしょうか。
 世田谷区が、私立園と区立園の共存を目指すという新しい視点から「教育の世田谷」を徹底してPRすれば、若い子育て世代への有効なアピールになると考えます。「幼・小・中」の連携の取れた区立一貫教育を確立し、付加価値をプラスしていけば、広く「世田谷ブランド教育」を浸透させることも、夢ではなくなります。
 実際、平成13年12月に公布された「世田谷区子ども条例」は前文の中で「世田谷区は、全ての区民と力を合わせ、子どもが健やかに育つことのできるまちをつくることを宣言して、この条例を定めます」と、高らかに謳っています。世田谷教育の重要な礎として区立幼稚園を位置付けることは、少子高齢化をはね返し、全国の方々に注目される街づくりを進める上でも極めて有効だと思います。

◇即廃園は絶対に許されない

世田谷区は9月現在、来年度(16年度)の世田谷区立幼稚園の園児募集についてはすでに告知しているものの、再来年度(17年度)の園児募集の見通しについては何ら明らかにしていません。こうした区の対応こそ、17年度園児募集の対象となる2、3歳児の保護者らの間に大きな不安と動揺を招いた最大の原因なのです。そして、私たちのそうした不安感が、区立幼稚園問題を区政の重要課題に押し上げたのは、周知の事実ではないでしょうか。
私立幼稚園の多くが、3年保育制を採用しています。これに対し、区立幼稚園は2年制です。区立幼稚園が「第一希望」の保護者であれば、本来ならば区立園の入園年齢(4歳)に達するまでわが子を手元に置きたいところですが、2年後に園児募集が打ち切られるのであれば、今年中に私立園への入園手続きを取らなければいけません。「このままでは、どうしたらいいか分からない」。多くの保護者は今、こんなジレンマに陥っているのです。2年後の園児募集見通しが不透明なために、希望していた区立園入園をあきらめざるを得ないなどという事態は、あってはならないことです。
 さらに、経済的な理由から「いきなり廃園にされたら、うちの子どもは幼稚園にいけなくなる。うちには私立に行かせるだけの蓄えがない。そんなひどい仕打ちはしないでほしい」と訴える方もおります。経済的理由から区立園入園に望みをつなぐ保護者の生計プランを、何の前触れもなしに踏みにじるような対応は、それこそ、絶対に避けなければなりません。従って私たちは、17年度の園児募集は全11園で実施することを、どんなに遅くとも今年10月末日までには決定し、公表することを強く求めます。

◇対話による解決を

 私たちは、自分たちの取り組みを「反対運動」と位置付けたことはありません。特定会派とのみ行動をともにする考えも一切持っていません。「区立幼稚園を大事にしたい」との思いを伝えようと、不偏不党の立場から、区教育委員会、区議会各会派、各区立園の保護者、報道関係者など様々な方々と対話を重ねてきたというのが実情です。
 世田谷区政の方針を決定するのは、ほかでもない区長です。そしてその区長が耳を傾けるのが区議会の意見です。だからこそ、そうした方々がなぜ区立園を廃止するお考えなのかをまず徹底して聞くことが大事だと思い、対話活動を重視してきたのです。
 議会制民主主義の要は国民、区民との「対話」だと思います。区長が、区民誰もが納得できる幼児教育・保育の基本方針をしっかり示し、関連情報を全面公開し、私たちの声に十分耳を傾け、徹底審議を果たしていただければ、あるいは区立幼稚園の新しい在り方が模索されることもあるかもしれません。私たちの多くは、子どもが区立幼稚園に在園している、または卒園した保護者です。万一、将来的に全園廃園になったとしても、自分の子どもには直接的には影響しません。そんな私たちがなぜ声を上げたのか。それは「区立幼稚園は今後の世田谷にかけがえのない宝。そして自分たち以外に守り手はいない」との気持ちを強く抱いたからです。ある意味では、これから生まれてくる子どもたち、これから世田谷区に引っ越してくるだろう若いご夫婦のために運動している、と受け止めてもらってもいいかもしれません。ただ、こうした取り組みを通じ、最終的に「豊かな世田谷区」を実現できれば、その利益は私たち区民一人一人に還元されるのは間違いないでしょう。
 区政関係者、区民、保護者、有識者が頭を突き合わせて区立幼稚園の存在意義を検証し、論じ、将来を展望することによって、世田谷の「明日の扉」を開くことを切に願っています。そして、そのための上記協議機関の設置を、区長に対し、切に求めたいと思います。

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